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ウコンとがん?!④

モアウコン(≧▽≦)難しい話つづきます!

 

転写因子のNF-κBは、通常は細胞内でIκBという阻害蛋白と結合して不活性な状態で存在しています。マクロファージに炎症性のシグナルが来ると、IκB蛋白が分解してNF-κBはフリーになって細胞の核に移行します。核内においてiNOSやCOX-2などの遺伝子の調節領域に結合して、これらの蛋白質の合成を開始します。最近の研究で、クルクミンはIκBの分解を阻止してNF-κBの活性化を抑制することによって、マクロファージからのiNOSやCOX-2の合成を抑えることが明らかになっています。

また、ガン細胞においては、活性酸素などによってNF-κBが活性化されると、増殖が促進され、アポトーシスという細胞死が起こりにくくなります。アポトーシスとは、細胞がある情報を受けて、自ら能動的に死んでいく「プログラムされた細胞死」のことをいいます。多くのガン細胞は、転写因子NF-κBが活性化されるとアポトーシスが起こりにくくなって増殖速度が早くなります。ガン細胞で活性化されたNF-κBを阻害してやるとガン細胞が抗ガン剤で死にやすくなり、クルクミンがガン細胞のNF-κBの活性化を阻害してガン細胞のアポトーシスを引き起こすことが報告されています。

このように、クルクミンのNFkB活性の阻害は、炎症細胞からの誘導性一酸化窒素合成酵素(iNOS)やシクロオキシゲナーゼー2(COX-2)の合成を阻害し、ガン細胞のアポトーシス感受性を高めて死にやすくすることにつながり、さらに抗酸化作用も加わってガン予防効果を発揮することになります。