卵巣がんの治療法
病気のことを知ろうシリーズ☆
「卵巣がんの治療法’」
卵巣がんの治療法は、手術による切除と化学療法、放射線療法があります。
卵巣がんは転移・再発しやすいので、手術では腫瘍のできている箇所とその周囲の組織を切除します。
片側の卵巣と卵管のみ切除するケース・両側の卵巣と卵管を切除するケース・卵巣と卵管及び周囲の子宮やリンパ節も切除するケースなどがあります。
特に、周りの組織への転移が疑われる場合は、近くのリンパ節や大腸・省庁、脾臓なども一緒に切除する大がかりな術式になることもあります。
卵巣や子宮を摘出すると、その後の妊娠・出産ができなくなりますので、これから予定のある患者さんは主治医とよく相談した上で、治療法を決めることが大切です。
病巣を切除する治療の補助的な役割として、化学療法や放射線療法も同時に行います。
妊娠を希望する場合には妊娠の機能を残すために、がんができている片側だけの卵巣及び卵管を切除したり、化学療法や放射線療法を併用して進行を遅らせる方法をとることもあります。
ちなみに卵巣がんは、抗がん剤の感受性が比較的高いがんですので、複数の抗がん剤を組み合わせながら使うことで、腫瘍を小さくできる可能性があります。
手術が難しい場合も、抗がん剤でうまく縮小できれば、その後で手術できるケースもあります。
一方、放射線療法は、おもに骨や脳などに転移した場合の症状を和らげる目的で行なわれることがほとんどです。
以前は卵巣がんに対してもよく行なわれていたのですが、最近は効果の高い抗がん剤が多数出てきたため、放射線療法はあまり実施されなくなりました。
いずれにしても、卵巣がんでは「手術できる場合は、なるべくがん細胞の取り残しがないよう広めに切除した上で、術後に化学療法を行なう」という流れが一般的です。
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妊娠の希望があるかないかで、
治療法が変わってくるのですね。
選択するのは、患者さんご自身。
一人ひとりに合った、治療法を医師と相談していくのが
よいかもしれませんね。